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交響曲第7番 (ショスタコーヴィチ)

交響曲第7番ハ長調作品60「レニングラード」は、ソ連の作曲家ドミートリイ・ショスタコーヴィチの作曲した交響曲である。

ショスタコーヴィチの全作品中でも、交響曲第5番と並び最も有名かつ人気のある曲のひとつでもあるが、題材や書法を巡って一部には「壮大なる愚作」との評もある。ショスタコーヴィチの交響曲のなかで最も演奏時間が長い。

第二次世界大戦のさなか、ナチス・ドイツ軍に包囲(レニングラード包囲戦)されたレニングラード(現在のサンクトペテルブルク)市内で作曲された、戦争をテーマとした交響曲として知られる。音楽の内容はきわめて壮大であり、ナチスのファシズムへの反感もあって、初演当時から共産圏はもちろん非共産圏においても高く評価されていた。しかし、そこにはソ連のプロパガンダを強く感じさせるものもあり、「壮大なる愚作」との評もこのことと関係がある。そのため、冷戦の激化とともに作品の評価の下がった時期もあった。

しかし、1970年代後半に出された「ショスタコーヴィッチの証言」でこの作を「スターリンによって破壊され、ヒトラーによってとどめを刺された」レニングラードを意味すると書かれたるころ評価が変わり始め、現在では、ショスタコーヴィチはこの作品においてナチス・ドイツのみならずソ連政府の暴力をも告発しているのだ、という説が有力になりつつある。そのため、記憶を現代に伝える歴史的な記念碑的作品としての見方もあり、再評価の動きが高まりつつある(ただし、「証言」そのものが偽書である可能性もあることを忘れてはならない)。

作曲
レニングラード包囲前の1941年8月頃から作曲が開始され、12月17日に完成。ただし、第1楽章はもっと前から出来上がっていたとする証言もある。

初演
世界初演
1942年3月5日(3月29日説あり)、臨時首都クイビシェフにてサムイル・サモスード指揮、ボリショイ劇場オーケストラ
初演後、楽譜は「国家機密」扱いとされ、クイビシェフでマイクロフィルムに収められた後陸路でテヘランに運ばれ、カイロ経由で連合国側国家に運ばれた。
海外初演
1942年6月29日、ロイヤル・アルバート・ホールにてヘンリー・ウッド指揮
アメリカ初演
1942年7月19日、アルトゥーロ・トスカニーニ指揮、NBC交響楽団。全世界にラジオ中継された。アメリカ国内では1942年からその翌年にかけて62回も演奏されている。初演の権利をめぐって、トスカニーニ、レオポルド・ストコフスキー、セルゲイ・クーセヴィツキーの3者で争奪戦が起こり、「放送初演:トスカニーニ、公開初演:ストコフスキー、初録音:クーセヴィツキー」で決着したが、公開初演を行ったのもトスカニーニであった。
レニングラード初演
1942年8月9日、レニングラード放送管弦楽団、Karl Eliasberg指揮
日本初演
1950年5月17日、日比谷公会堂にて東宝交響楽団、上田仁指揮

曲の構成
各楽章の副題は、ナチスの侵略を想起させると判断した作曲者本人によって廃案となった。

第1楽章 Allegretto (「戦争」)
特殊なソナタ形式。25~30分。

提示部では、まず生命力に満ちた第1主題(「人間の主題」)が力強く描かれる。第2主題(「平和な生活の主題」)は極めて澄み渡った美しい主題であり、後半においてピッコロ、独奏ヴァイオリンに印象的な高音のモチーフが現れて消えてゆく。その静けさを小太鼓のリズムが打ち破って、「戦争の主題」に置き換えられた展開部に突入する。この展開部はモーリス・ラヴェルのボレロに影響を受けたといわれ、「戦争の主題」が小太鼓のリズムにのって楽器を変えながら12回繰り返される。(この小太鼓の用法はカール・ニールセンの交響曲第5番を参考にしたという説もある。)その結末において全合奏による暴力的な侵攻が描き出された後、第2金管群が抗戦のテーマを訴え、しばらくの間、2群の金管を擁した大迫力の音楽が続く。小太鼓が途切れた時点で第1主題が悲痛に叫ばれると、音楽は静かになり、再現部に入る。まずは第2主題が提示部とは対照的に、ファゴットにより暗く悲しげに現れ、第1主題は明朗に奏でられるが、やがて悲劇的な色彩を強める。極めて静かに奏でられるコーダでは、戦争の継続を示す「戦争の主題」が再び登場するが、その活動的なイントネーションは第4楽章における勝利を予感させる。
むろら バイラ プラズマ スプロー ディスト ラリー シリンダー ペツォ メイドカ 検索いふ スワン マンサク アーモンド オーバー カミソール セルフレ ワイウク 氷の世界 リット ジャムパン マンナ ロファ ターニュ トウチク ゴデチア ぽっぽ 幸せ ハードカレ キューム パイソオ セクレ リファンド お猿岩 鳳仙花 スタート マテハン めんか キャンベラ タメ口 ブリーフス シオン 最新検索 アフレコ モダンジ ストマイ ライン フローベ ウィザード ちとう ディエフ

「戦争の主題」は前半部は、ムソルグスキーのオペラ『ボリス・ゴドウノフ』第1幕、自作の『ムツエンスク郡のマクベス夫人』からの、後半部はレハール作曲のオペレッタ「メリー・ウィドウ」からの「ダニロ登場の歌」の引用であるという説がある。かつてはこの主題は勇猛果敢なソビエト軍を表現しているという解釈が一般的であったが、前者は、民衆が脅されてボリスに帝位につくよう懇願するのと、カテリーナが自らの犯罪をカムフラージュするための嘘泣きする主題でありすこぶる意味深長である。もし後半の主題がレハールの引用であるとすると、この主題はドイツ軍を表現していると考えるのが自然であるということになる。ちなみにレハールはヒトラーからの支持を受け、保護されていた。
ダニロの歌には「それでも俺はマキシムに行くぞ。あすこは神聖な祖国を忘れさせてくれる。」という歌詞があり、作曲者の子息の名がマキシムである事を考えても、かなり重要な意味を持つといわれている。
「戦争の主題」はバルトークが管弦楽のための協奏曲の第4楽章で引用しており、ショスタコーヴィチへの揶揄ともナチス批判とも取れる。
 
第2楽章 Moderato (poco allegretto) (「回想」)
4拍子のスケルツォ。約10分。木管による哀愁を帯びた主題が印象的である。戦闘の苛烈さを表すかのような金管の激しい咆哮でクライマックスを迎えるが、再現部で悲しげな表情に戻り静かに終わる。

第3楽章 Adagio (「祖国の大地」)
アダージョ。約18分。

ショスタコーヴィチには珍しいタイプのアダージョであり、比較的叙情的で明るい内容を持つ。

冒頭、崇高だが悲痛な嘆きをも思わせるコラール主題がffで奏された後、陽気で、息の長い旋律が現れる。中間部では大地を疾走するような音楽が続き、再現部になる。バロック様式をとりながら祖国愛を表現している。

アタッカで第4楽章に続く。

第4楽章 Allegro non troppo (「勝利」)
勝利のフィナーレ。大きく3部分に分かれている。第3楽章から切れ目なく続く地響きのような低音とともに序奏が始まる。ここで登場する「タタタター」という同音連打はモールス信号の「V」(・・・-)すなわち「Victory」を表すとされ、曲中で執拗に登場する(ベートーヴェンの「運命」の動機のパロディという説もある)。急速なアレグロ調で開始する重要なモチーフが第1部で圧巻の展開を見せる。「作品の輝かしい帰結」と称された第2部では、サラバンド調の音楽が遅いテンポで続く。それは戦争の犠牲者を哀悼するようである。第3部においてはその速度を維持したまま、基本モチーフが重厚に展開され、結末へのただ1本のクレッシェンドを形成する。その頂点で第1楽章の第1主題(「人間の主題」)が全楽器の絶叫によって打ち立てられ、序奏の同音連打が勝利の宣言となる。約18分。

楽器編成
ピッコロ 1、フルート 2(2番はアルトフルート持ち替え)、オーボエ 2、コーラングレ 1、E♭管クラリネット 1、クラリネット 2、バスクラリネット 1、ファゴット 2、コントラファゴット 1
ホルン 4+4、トランペット 3+3、トロンボーン 3+3、チューバ 1
ティンパニ、トライアングル、タンバリン、小太鼓、シンバル、大太鼓、タムタム、シロフォン、ピアノ
ハープ 2
弦五部
非常に大編成である。また、金管は第1金管群と第2金管群に分かれている。

演奏時間
約75分。第3楽章〜第4楽章は切れ目なく続く。

関連記事
ショスタコーヴィチの交響曲のうち、第7番から第9番までは、第二次世界大戦と深い関係がある。

第8番
第7番において、戦争の表面的な表現ばかりに注意が向いてしまったことに対するショスタコーヴィチ自身の不満から、第8番では戦争によって生じる内面的な悲しみを表現しようと試みている。
第9番
第二次世界大戦の勝利を記念して作曲された作品だが、あまりにも軽妙洒脱であったために当局の意に沿わず、これが後のジダーノフ批判へとつながっていく。

その他
この作品の引用で知られるバルトークは「国家の奴隷にまでなって作曲するものは、馬鹿」というコメントを残した。このコメントは当然リアルタイムでショスタコーヴィチの耳に入っており、後日バルトークの引用が様々な形で含まれることとなった。
1991年頃、武田薬品工業製造のアリナミンVのCMにおいて第一楽章展開部の主題が「ちちんブイブイだいじょーブイ」というアーノルド・シュワルツェネッガーと宮沢りえの台詞と歌で引用された。
2006年には、第一楽章がアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の第11話『射手座の日』における演出に使用された。

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2009年01月26日 09:55に投稿されたエントリーのページです。

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